日本とフィリピンの子供をオンラインで定期的に繋ぐとどうなるか

日本とフィリピン全国の子ども・生徒をオンラインで繋げる奮闘記

第3回日本語授業 〜「か」行 と 色の名前について〜

 みなさんこんばんは!

 

Video Conference Club (VCC) の現地スタッフ Hotsu です。

※VCCとはフィリピンと日本の生徒同士をオンラインで繋げる取り組みです。詳細はこちら↓

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今日は、2018年になって2回目の日本語授業について書いていきます!

 

子どもたちはもうひらがなの法則性

(あ か さ た な…は全部子音+Aで、い き し ち に…は全部子音+Iということなど)

に気づいているので、覚えるのが早いです。表をなぞるだけならすぐに言えちゃいます。

こういうところはとっても時頭がいいというか、賢い子たちだなあと思います。

(既に親バカ?笑)

 

 

ただ、実は前回の授業で、そんな素敵な生徒たちに大きなミスをしてしまったのです。

ということで、今日の授業は生徒たちへの謝罪から始まります。

 

それは、挨拶のトピックで

"How are you?"  -"I'm good"  -"I'm not good" を教えた際のことです。

否定の文章 "I'm not good" を取り入れたのは良かったのですが、日本語を

"Genki ja nai desu" (元気じゃないです) と教えてしまったのです。

 

必要以上に丁寧な言葉遣い(そんなん言う?というような言葉)は教えたくないと

思ってはいましたが、上記の言葉は完全に話し言葉

さすがに訂正したほうがいいだろうと、誤った上で

"Genki dewa arimasen" (元気ではありません)に訂正しました。

f:id:miossi:20180205003826p:plain

 

彼らは頭がいいので、否定の時に使う言葉ということをちゃんと理解していて

実際授業以外の時間で話している時にも "Janai desu"を応用して使っていました。

だからこそ早めに直しておかないとと思いました。

 

この時大切なのは、理由をしっかりと伝えることです。

「これ適切じゃなかったから、こっちに直しておいてね」

と言うのは簡単ですが、子どもたちに腹落ちしていなければ混乱を招くだけでなく、

日本語という科目自体にマイナスイメージがついてしまいます。

 

これに対してもじっくり時間をとって説明しました。

子どもたちは納得してノートを直していたので、一安心です。

 

現在ボランティアとして日本語を教えていますが、

教職という性質が持つ責任は同じだと思います。

どこか適当に教えてしまうと、目の前の子どもたちの将来にも影響してしまう。

改めて一つ一つの言葉や出す事例を丁寧に吟味しなければ、と思いました。

 

 

さてさて、気を取り直して、今日の授業に入っていきます!

前回は正月に関するワードを教えた上で、ひらがな表から「あ」行を教えました。

今回はひらがな表に従い、「か」行を教えていきます!

 

が、まずは前回教えた単語の確認から。

これは僕が今住み込みでスタッフとして働いている語学学校Storyshare独自のメソッド

CLラーニングメソッドからヒントをもらった方法なんですが、

簡単に言うと2歩進んで1歩戻る的な感じです。

 

新しい知識の習得には思った以上に時間がかかり、覚えたと思っても少し時間が経つと

すっかり忘れていることも多い。そのため、復習に多くの時間をかけます。

そして一つ一つの知識がしっかりとモノになるよう努めていきます。

自分もこれで英語が話せるようになったので、日本語授業でも活かそうと思いました。

f:id:miossi:20180205021825p:plain↑こんな感じで、カードを作ってみんなにクイズ形式で問題を出していきます。

すると、ここで非常に嬉しい出来事が!

 

皆さんは彼を覚えていますか?

前回の授業で終始眠そうにしていたポケモン大好きな男の子です。↓青い服の彼f:id:miossi:20180108025810j:plain今回の授業、なんと彼のやる気がものすごいことに!!

前回なかなか覚えられていなかった単語を、復習の時間で丁寧に確認していました。

f:id:miossi:20180205022349p:plain↑この左下の男の子。熱心に確認してくれていました!本当は前回の授業中に

ちゃんと覚えて欲しかったけれど・・・復習の時間をとって良かったと思いました。

 

今教えているクラスは年齢も幅広く、基礎学力にも大きな差がある状況です。

そのため分からない子を増やさないよう、一人一人に対するケアを大切にしています。

 

今回で言えば例の子の知識定着が不安だったため、最後の言葉

"Akemashite omedetou" (A happy new year) のカードを彼の机まで持っていくなど

工夫しました。長い単語になると書き写せているか心配だったので・・・。

f:id:miossi:20180205023147p:plainf:id:miossi:20180205023317p:plainこれはこの学校そもそものコンセプトにも合致するのですが、

少人数のクラスで授業をすることで一人一人に対してきめ細やかなサポートを行い、

授業がわからない子を出さない、というのを大切にしています。

 

さて、復習も終わったところで本日のメインテーマ 「か」行 に入ります!

f:id:miossi:20180205003653j:plain「か」〜「こ」まで、1文字ずつ反復練習。

みんなが大きな声で繰り返してくれるよう、自分がまず大きな声を出します。

実際単調作業に名入りやすいこの時間、仕組みを考えるのも必要ですが、

最低限盛り上げていけるようにテンションは変わらず1.5倍で!

 

その後は、今まで教えた「あ」〜「こ」を使った下記の単語を教えました。

  • あか (Red)
  • こえ (Voice)
  • おく (Inner part)
  • えき (Station)

ひらがな表とも照らし合わせながら、一緒に読んでいきます。

今まで習ったひらがながどう組み合わさって単語になるかをイメージしてもらいます。

 

そして次。今度は「駅」という単語を教えたので、

一番最初の授業で教えた "Where is ○○?" のトピックに当てはめて、

"Where is Tokyo station?" を日本語で言えるか確認してみます。

当時の授業の様子はこちら↓

 

予想通り、みんな超困ってました。生徒たちから聞こえてくる "Oh no!!" の声。笑f:id:miossi:20180205030140p:plain↑真ん中手前の男の子、いいリアクションします。大きく動揺していました。

 

結局答えられる子はおらず少し残念でしたが、こうした新たなトピックが出てきた際に

前に習った内容と組み合わせて授業をするやり方はとても大切です。

これの繰り返しで知識の定着が驚くほど早くなります。

また近々、場所や建物の単語が出てくると思うのでその時に確認しようと思います。

次はどうなるか・・・。笑

 

 

また、僕は生徒にどんどん質問するように言っています。

仮にトピックからやや外れたとしても、質問はいつでも大歓迎です。

そうしていたところ、ある生徒から次のような質問が来ました。

 

「ドラゴンって日本語でなんていうの?」

 

普通に考えると、(なんで今それ聞くの?) となると思いますが、僕はピンと来ました。

実は彼はVCCで日本の小学校と繋がっている男の子だったのです。

おそらく次回の会話でドラゴンについて話したかったんじゃないかと思います。

 

日本の同年代の子供と会話する機会が定期的にあることで、

普段の日本語授業のモチベーションにいい影響がある、そう思って(願って)いましたが

非常に嬉しい出来事でした。積極的な姿勢が明らかに増していると思います。

同じことが日本の英語教育でも起きていったらいい、本気でそう思っています。

 

 

授業の最後は教えた単語「赤 (Red) 」から派生させて、他の色の名前を教えました。

全体が一つのストーリーのように関連して教えていけたらいいなと思い、考えました。

と、なんとここでも

 

「Favoriteって日本語でなんていうの?」

 

という質問が!いいねいいね積極的!!絶対VCCで聞きたいんだろうなと思い、

" My favorite ○○ is △△ "

" What your favorite ○○? "

の2つの文章を追加で教えました。

 

ここで時間となり、今回の授業は終了!

次回の授業では、「か」行の単語の復習から始めて

あまりじっくりできなかった色についてもう少し詳しくできればと思っています。

 

新たな発見連続のセブ日本語授業。とっても楽しいです!!

現在、この活動を体験したい人を随時募集しています!

 一緒に先生としてフィリピンの小学校で日本語を教えませんか?

授業づくりから僕がサポートしますし、やりたい内容があったら柔軟に対応します。

問い合わせはコメントかメールアドレス:hotsutaka@gmail.com まで!

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ではでは!

これからも頑張ります!!