フィリピンで日本語教師をやって気づくこと
みなさんこんばんは!
Video Conference Club (VCC) の現地スタッフ Hotsu です。
※VCCとはフィリピンと日本の生徒同士をオンラインで繋げる取り組みです。詳細はこちら↓
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今回は、提携先の小学校にて行った今年初の日本語授業についてです。
目次はこちら。
では、それぞれ見ていきましょう!
授業前の準備について
パートナーのユウタと一緒に、何を教えるか考えます。
そもそも全体でも2回目の授業。 前回↓ は、
あいさつや "Where is〜" などを教えた程度。
新年はじめの授業は「ひらがな」を教えることにしました!
授業にあたり必要になるのが、当然ひらがな表です。
前日に画用紙やペン、マグネットなど必要なものを購入し、ゲストハウスで作業開始!↑ゲストハウスにて取り掛かり始める2人。イメージ共有して、作っていきます!
授業のために準備するって、教育実習の頃を思い出してなんだか懐かしかったです。
時間も深夜になりつつありましたが、不思議とそんなに辛いことはなく
この表を使って勉強する子どもたちを思い浮かべながら、楽しんで作っていました。↑その後進めていき、かなり形になってきました!あともう一息です。
そして、いよいよ完成!そこまで時間がかかったわけではありませんが、中々の達成感。↑読みの母音(A〜O)は赤色、子音(K〜W)は青色で分けています。これが後に効果を発揮します!2セット作った理由は、翌日の授業が2クラスで同時に行うからです。
色々と初めてトライすることばかりだけれど、明日が楽しみだ!
そう思いながら、その日は眠りました。
いよいよ当日!
間に合うよう早起きして向かいます。朝の時間のジプニーは、かなり混んでいました。
↑みんな眠そうです。時間的にも出勤する途中の人が多い?ようす
そして、車に揺られること40分。学校に到着!既に生徒たちはやってきていました。
"Happy new year!"と声を掛けながら教室へ。みんな変わらず、元気そうで何よりです。↑手前の男の子ミレックはマグネットに夢中。遊び道具じゃないんだよ?
単語の授業
生徒全員が揃い、授業開始!これからは毎授業でいくつか単語を教える事にしました。
今回は、お正月に関するもの中心に単語10個を教えます。
初歩的な内容の授業でも飽きさせず、その中でボキャブラリーを増やすためです。
用意したのは、
①Family(家族) ②New year's eve(大晦日) ③New year's day(元日) ④Rice cake(餅)
⑤Snow(雪) ⑥Moon(月) ⑦Festival(お祭り) ⑧TV(テレビ) ⑨Friends(友達)
⑩A happy new year(あけましておめでとう) の10個。
単語を教える中で、それぞれに関連する話題を子供達に質問するよう心がけました。
例:大晦日だったら「どこで過ごしてた?」、TVだったら「どんな番組が好き?」など
年越しの過ごし方はみんな違っていて、子ども同士で驚きの声が上がったりしました!
しかし青い服の子は序盤ずっと眠そうで…奥の女の子は落ち着きがなく歩き回ったりと
自分の授業の未熟さを痛感するシーンも多々ありました…。ぜんぶ勉強です。
全部の単語を勉強し終えたら、日本語の部分を隠してテスト(クイズ)の時間です。
知識定着と、場を盛り上げることで楽しんで勉強する気持ちを持ってもらうためです。
子どもたちの発言を促す時は、いつもよりテンション1.5倍!大きな声で呼びかけます。
手を上げてくれる子は大歓迎!みんなの注目を集めて、答えを言ってもらいます。
俺のやり方は、子供の答えを「え!?」って何度も聞き直します。(絶対にうざい)
否定的な聞き方ではなく「合ってるからもっと大きな声で!」という気持ちで
それが生徒にも伝わるような明るいテンション、聞き方をしています。
そうすると生徒の声がだんだん大きくなって…他の生徒も一緒に答えを言い始めます。
そして全体が盛り上がってきたところで「正解ー!!」と発表。
拍手しながら、思いっきり褒めます。ハイタッチとかも全然します。
↑後ろの男の子が正解した瞬間。正解した時にはとことん褒めます!
ひらがなの授業
その後、ついに昨日作ったひらがな表を使った勉強に入ります!
ホワイトボードに貼り付けて、ひらがなの説明をしてからひとつひとつ見ていきます。↑ひらがなってどんなモノか?を説明しています。アルファベットとの比較もしました。↑「あ」から始めます。徐々にみんなの緊張?も取れてきて、声が大きくなっています。
するとここで、スゴいことが起こります。
「か」行を過ぎて、「さ」行に入ったあたり。
奥の黒い服を着た男の子が何かに気がつき手をスッと上げ、立ち上がり言いました。
「ヨコに並んでるのは全部同じ母音で、
前につく文字だけ変わってる」
すごい!!!!
本当に感動しました。法則に気がつくのもそうだし、なにより
自分の気づきを授業中に挙手してみんなの前で発言できるのがすごい!!!!
その子の気づきも、起こしてくれた行動もめちゃくちゃ嬉しかったです。 ↑恥ずかしがっていましたが、そのままみんなにもう一度伝えてもらいました。
教師が教えようとしていたことを、生徒たちが自ら気づき生徒同士で教え合う。
教師にとって、こんなに嬉しいことはないと思うんです。
VCCもそういう関係性を作りたくて、始まりました。
だからこそ、この一件は自分にとって非常に嬉しかったんです。
その後は一行ずつ隠してクイズ形式のテストを行い、まとめの話をして終了しました。ずっと眠そうだった子も最後の方は立ち上がって授業に参加してくれました。
最後は全部隠して、1人1文字ずつのリレー形式で回していきましたが、
全員正解することができました!いいね!!!
おわりに
今回の授業を通して、改めて教育って面白いって思いましたし、
子どもたちの無限の可能性を感じました。
生意気にも自分の教育観なんてものを語らせてもらうと、
子どもたち(生徒)は基本的にものスゴいんです。
自分(教師)の思ってもみない発想や気づきをするし、自由な考え方を持ってます。
だから、『教える』という行為は必ずしも三角形の上から下という関係性ではなく、
自分の中では円の中から外という関係性をイメージしています。
※T…教師(Teacher) S…生徒(Students)
こんなイメージです。下手な絵で伝わるかとても不安ですが。。。笑
ただの上下関係ではなく円の中心にいるからこそ、教師は自己研鑽をし続け
知識をより分かりやすく、柔軟性を持ちながら生徒に教えなければならない。
そう感じています。
もちろん教育観は人それぞれですし、今までも海外でボランティアしてばかりで
実際に日本の教壇に立った事がない自分の考えを押し付けるつもりは全くありません。
ただ、今セブで行っているVCCしかり日本語授業の取り組みは
自分の教育に関する考え方を見つめなおしたり、新たな気づきを得られる
いい機会になっていると感じています。
教育に興味があり、新しいことにトライしたい方。
海外で授業を経験してみることをお勧めします!
ただ、そう言っても外国の学校で授業なんて簡単にはできないですよね…。
そこで!! (ここからちょっと宣伝)
僕たちがその場を用意します!
僕たちが提携を結んでいる学校で、実際に教師として授業をしてみませんか?
授業計画は用意しますし授業中は一緒にいますので、必要に応じてサポートも致します。
また、やりたい授業の内容や方法などがありましたら随時相談していただければ
柔軟に対応させていただきます。一緒に考え、より良い授業を作っていきましょう。
さらに!ゲストハウスの運営もしているので現地での滞在も一括サポートできます。
授業後ゲストハウスで振り返りミーティングしたり、教育について語り合いましょう!
そして!このゲストハウスは英語学校も兼ねており、ご希望に応じて
フィリピン人講師からマンツーマンの英語授業を受けることもできます。
もしご興味をお持ちいただけましたら、
E-mail : hotsumi.takayama@gmail.com もしくは
FB : [ Hotsumi Takayama] までご連絡いただけますと幸いです!
もちろんこちらへのコメントでも大丈夫です。
VCCの提携のご相談も併せて、ご連絡お待ちしております!!
ではでは。
次回は現在提携している学校『East Crest Learning Academy』について
詳細をお話できればと思います。また次回!